分級技術

分級とは、粉体を粒子径・密度・形状などによって区別する操作をいう。
分級の原理は粒体に作用させる力によって分けられ、重力(粒子の落下速度や落下位置の違い)、慣性力(流体中の慣性力を利用)、遠心力(流体の旋回を利用する)などが利用されている。
その方法には大別して乾式分級、湿式分級、ふるい分け分級の3種類がある。
| 1μm~250μm | 乾式分級 |
| 1μm~250μm | 湿式分級 |
| 40μm~100mm | ふるい分け分級 |
乾式、湿式については分級に用いる流体が気体(主として空気)か液体(主として水)かという違いだけで、上に述べた分級の原理そのものは変わらない。しかし、特に液体中では微粒子が容易に分散するため、湿式は微粉域に対しても高い分級精度が得られる。
分級機の性能には、分級効率と処理能力という大きな要素が含まれる。いかに分級効率が良くても、工業的に大量処理する場合、非常に大きな設備と動力が必要であれば工業装置として問題である。また、逆に処理能力があっても効率が極端に悪ければ分級機としての意味はない。従って分級機の選定にあたっては、許しうる限り実際に粉末を実用しようとする分級機にかけてみて、目的に応じた結果が得られるかをよく確かめておくことが大切である。
分級機選定のポイント
分級の目的を明確にする
粗粉を製品とするか、微粉を製品とするか、またその粉体の物理的・化学的性質・粒度分布などによっても装置の選定が異なってくる。
分級装置の操作条件について
処理量(スケールアップした場合も含む)、分級限界と分級精度、分級機前後の関連装置などについても検討しておく必要がある。
主な分級機の種類と適用性
乾式・湿式分級機については、数ミクロンから数十ミクロンまでの分級が中心であったが、近年、大容量機種で高性能・高効率・高精密化が進んでいる。
粉体の粒度分布を精密に制御することは、分級以降の諸プロセスの効率を左右するし、当然ながら最終品の特性をも決定づける重要なファクターの一つである。
乾式での微粉の限界分離・分級径は粉体同士の凝集状態によって決まるといわれている。サブミクロンにおける分級には確立された技術がない上、処理量は数Kg/hr程度であるため経験的な勘だけで分級機を操業しているのが現状であるが、今後ますます微粉砕機とともに、高分散機能を持つ多目的・多機能へと展開されていくと予想される。
湿式では微粉体の形状分離も兼ねて分級が可能であるが、後工程で乾燥作業があり、その時にまた付着・凝集があり再度分散させる必要がある。従って、微粉体を扱う上では「粒度分布の精密制御」が非常に重要かつ難しい技術の一つになる。
| 形式 | 分級範囲 | 分級機 | 備考 | |
|---|---|---|---|---|
| 乾式分級機 | 重力分級 | 狭い | 自然沈降式分級機 | 粗粒向き |
| 慣性分級 | 5~250μm | エアセパレータ | 慣性と重力を巧みに組み合わせた分級機 | |
| 遠心分級 | 1~200μm | サイクロン DSセパレータ ターボクラシフィア ミクロンセパレータ |
粗粒分に対しては遠心力を大きくさようさせ、微粉分に対しては極力これを殺して限界粒子径を境に両者をはっきり分けようとする方式 | |
| 湿式分級機 | 沈降分級 | ♯28~♯325 | ハイドロセパレータ 沈降槽 |
下底より泥状態として粗粒製品を取り出す最も単純な分級機 |
| 機械的分級 | ♯20~♯325 | レーキ分級機 ボール分級機 |
相当濃厚な泥しょうの状態で、かつ激しい掻き揚げ機構による攪拌状態の下で分級が行われるので分級の精度は高くない | |
| 水力分級 | ♯8~♯150 | 各種サイザー ハイドロッシレーター |
一般に分級精度はよいが、所要水量の多いこと又粗粒の水分含量の多いことが欠点とされる | |
| 遠心分級 | ♯200~5μm | 遠心沈降機 液体サイクロン |
遠心力を利用した分級機、分級点が小さいときに有利 | |
| ふるい分け分級 | 数十μm~数十cm | ふるい網 | 粒子を一個ずつ網目の大きさと比較しながら分離するので、分級精度が高い。しかし粉体の付着性が顕著に表れる100m程度以下では精度・処理量ともに低下する | |











